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サステナブル、環境、温暖化、省エネ、生物多様性、エコ・・・などをキーワードに、
各々自由な思いを綴るコーナーです。

4 朝のウォーキング
3 「MOTTAINAI」と「サステナブル」
2 式年遷宮
1 ヨコハマの蝶


ヨコハマの蝶

横浜では1年中蝶を見ることができる。ただし12月と1月は、暖かい陽だまりに越冬中のキタテハやムラサキシジミが活動する 程度なので、冬の蝶を眼にする人は少ないだろう。

馬酔木の花と越冬明けのキタテハの写真
 馬酔木の花と越冬明けのキタテハ
私の住む鶴見区と港北区の境界付近は、住宅地と谷戸に広がる農地が混在しており、僅かながら里山の雰囲気を残している。
この地域には約40種の蝶が棲息している。現在日本で見られる蝶は約240種であるため、 日本の蝶の1/6が近隣で見られることになる。
大都市横浜から電車で10数分の所に、これだけの蝶が棲息していることは驚きである。
ちなみにヨーロッパに棲息する蝶は約70種で、蝶の数の比較からも、日本の自然の豊かさが理解できる。

ところで蝶をはじめとする昆虫は、人の手のつかない自然の中に、より多く住んでいるように思われがちであるが、 これは誤りである。
人の生活する里山は、落葉樹を主体とする林や、林縁の下草、水田や畑の穀物や野菜、果樹、 住宅の周りの草地や園芸植物、これら多くの植物が共存しており、多種多様な生物環境を形成している。
吸蜜に訪れたキアゲハの写真
    吸蜜に訪れたキアゲハ
誰でも知っているモンシロチョウは畑のキャベツを、キアゲハはパセリ等の芹の仲間を食べ、野菜の周辺にいる蝶である。
アゲハやクロアゲハ、カラスアゲハといった大型の蝶は、ミカンや山椒等の柑橘類を食べる果樹園の蝶。
ツマキチョウ、キチョウ、ヤマトシジミ等はナズナ、ハギ、カタバミ等が食草の路地の蝶。
アオスジアゲハ、ムラサキツバメ、ムラサキシジミなどの南方系の蝶は、林や街路樹の常緑樹と共に生活している。 また最近増えたツマグロヒョウモンは、パンジーやスミレなどの園芸植物と共に広がった蝶である。
また変わりダネでは、ここ数年関東地方で急激に増えたアカボシゴマダラという美しいタテハチョウがいる。 この蝶は中国の四川省から誰かが神奈川県の茅ヶ崎に放した後、数年で爆発的に増加拡散したものである。 気候が合っていたのと、食樹の榎が何処にでもあったことが、定着拡散の原因と思われる。

夏は正に蝶の季節で、私の家の周りにはツマグロヒョウモン、ナガサキアゲハ、アオスジアゲハといった蝶がよく見られるが、 これらの蝶は数年前か10数年前には横浜にいなかった蝶である。
昨年の秋、クロマダラソテツシジミという蘇鉄を食べる熱帯の蝶が、湘南や三浦半島一帯に大発生し話題になった。
これらの事実が日本列島の温暖化を象徴していることは否定できないが、生物相の変化はそれだけではないような気がする。

ムラサキハナナとスジグロシロチョウの写真
ムラサキハナナとスジグロシロチョウ
食べる植物や栄養となる蜜や樹液が豊富にあり、気温が適していれば蝶は棲息することができる。
そして多種類の植物が安定して存在していれば、多種類の蝶を見ることができるのである。
都市近郊の生活環境は、意外に多くの蝶を育む条件を備えている。 手入れの行き届いた街路樹があり、花壇に多くの花々が咲き乱れる環境があったから、南の蝶が北上できたともいえる。
丘陵は林に被われ、斜面や谷部には果樹園や畑や水田があって、適当に人の手が入っている里山は、 生活環境としても好ましい所である。
関東地方の都市近郊にはこのようなカントリーサイドが多く存在し、 多くの人が住んでいると共に、沢山の昆虫が棲息している。

このため、最近話題になっている生物多様性への活動は、むしろ都市部において大いに効果があると思われる。 多くの生物が生きることのできる環境は、当然のことながら人が心地よく生活できる空間といえる。 都市近郊で周りに蝶のいる環境を好ましく思う時、生命の相対的価値観に思いを巡らすこのごろである。

安藤 廉 (株式会社イー・アール・エス)




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